ザビエル・カトーの”癌になっちゃったけど”「いい加減に生きてます」

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改めて、CDリマスターを買う意味
  
 
 
オタク系、音楽系男子の一部から、意外とこの表題に反応があったので、きのうはうれしかったとともに、恐縮でした。すまぬ m(_ _)m



さて、それで、購入したCDなのだが、

・マンダラバンド(英) 「曼荼羅組曲」(1975)
・マンダラバンド(英) 「魔石ヴェンダー」(1978)
・エニワンズドーター(独) 「ピクトルの変身」(1981)

どれも、プログレの中でもシンフォニックロックと呼ばれる演奏中心の大仰な交響組曲的名アルバムである。

とくに、曼荼羅組曲は、オイラの高校時代に音楽の教師が授業で紹介したとかで、当時こぞって生徒たちがLPを購入したという思い出がある。(オイラは美術選択だったので、その授業に出てない)

当然、これらのアルバムは、LPも持ってるし、CDが出たときは、すぐに買った。90年代のことである。

そしてそれから約20年。

デジタル技術が進化し、同じCDでも、リマスタリング(再編集)すると、昔のCDより音がよくなるってんで、昔のアルバムのリマスター再発が行われている。

正直、ロックファンでもあまり知らない人が多い、この3枚までリマスターされるとはいい時代になったものだ、と思うわけである。

ただ、リマスターはすべて音がよくなるかというと、これがそう簡単な話ではない。

イイカゲンな編集をされると、むしろ音が悪くなったり、なんだか面白くないCDができあがってしまうことがある。

マニアのために書いておくと、オイラが体験しただけでも、

・キングクリムゾン「クリムゾンキングの宮殿」HDCDになってませんでした事件
・クラウスシュルツ ノイズ大発生事件
・ELP「恐怖の頭脳改革」音質劣化事件

など、ほんとに作り手の神経を疑うようなリマスターが発売されてたりする。


話を少し変えると、再発CDを購入する意味って、音質だけなのかというと実はそうではない。

多くが、「紙ジャケット仕様」など、意匠に凝ってみたり、ボーナストラックを追加して、お得感を出したりしている。

冒頭の画像にもあるが、今回はマンダラバンドの2枚を同時購入すると、「マンダラボックス」が特典でついてきたり、まあ作り手、売り手もがんばってるわけだ。

逆に、そうでもしないとCD自体が売れなくなってきており、このままではレコード会社が立ち行かないのでは、という問題もあったりする。

J-POPなどは、ほとんどネット販売が中心になってしまい、CD売るには、特典で釣るしかない、みたいな現状で、まあそれで成り立つのなら結構なことだけど、オジサンとしては、ちょっとさびしかったりもするわけだ。

そういう意味では、多くの人が、iPodレベルの音質で十分という認識にいるわけだから、それでいいんだけど、ことプログレに関しては、オイラの世代、つまりオーディオ全盛期を体験してる世代とも重なるので、たかがロックに対しても、音質にうるさかったりする。

また、多少はお金もあるので、CDが3000円くらいでも、いいものなら購入してやろうという気にもなる。

だから、余計にプログレCDのリマスターは音質が生命線なのである。

で、結果、どうだったかというと、

曼荼羅組曲が、変になっていた(^^ゞ

若干ミキシングバランスをいじってるのはいいとして、高音がカットされている。

数値で言うと、10kHz以上がなくなった(笑)

たぶん、原盤のテープノイズを抑えたかったんだろうが、大切な音楽のニュアンスまでなくなってしまった。

シンバルは小さくなり、ボーカルはこもり、スケールが大幅ダウン。

なにやってるんだよ!レベルである。

不思議なのは、同じアーティストの魔石ヴェンダーは結構いい感じに仕上がっていること。

ちょっとエキサイターがかかって、キツくなってる部分もあるけど、元気いいし、明瞭度は上がってるし、新たな音の追加もイヤじゃない。

rana氏に1曲目だけネットで送って試聴してもらったが、同様の感想で、「曼荼羅組曲は変です。魔石は買います」と返事が来た(^^ゞ

もちろん、リマスターされて、効用が大きいことも多々ある。

エニワンズドーターの「ピクトルの変身」は、ヘルマンヘッセの詩を題材にしたライブパフォーマンスだが、咳払いなども含め、会場の雰囲気や、演奏者の緊張がビンビン伝わってくる。

おそらく原盤(マスターテープ)には収録されてたが、昔のLPやCDでは聴こえなかったり、カットされてしまってた部分だろう。

まあ、こういううれしい発見と出会えるから、すでにLP・CD計2枚を持ってるアルバムをまた買ってしまうわけだ(^^ゞ


最後に、最近のハヤリで、デモ版やライブ版などがボーナストラックでついてきて、オマケ感を演出することが多い再発リマスターだが、これも問題。

プログレには「トータルアルバム」というコンセプトがあって、アルバム全体で1つの作品の体を成している。

なので、ボーナストラックは余計だし、もともと発表用のテイクじゃないから、音質も演奏もレベル以下だったりする。

どうしてこんな楽屋オチみたいなものをアーティストがつけるのかがよくわからんが、これもレコード会社の必死の営業の姿なのかもしれない。

ということで、久しぶりのCD購入は、ちょっとケチがついたので、一言言いたくなってしまったわけだ。

オジサンのグチにつきあってくれて、どうもありがとう。


χανι@69.6k
| - | 23:59 | comments(2) | - |







コメント
まあ、この2点だと思ってました。(笑)
CDは買い直さないので音はよくわかりませんが、元テープの管理がいい加減なところもあるみたいだし、そうなると高音カットしかなくなるんでしょうね。
オマケは私も論外です。同じ曲を入れて何をしたいんだか。
この前も言ったかもしれませんが、YESのDRAMAのリマスターのボーナストラックではなぜかJon Andersonが3曲も歌っている。これがへたくそで…。
あんな練習みたいなのを入れること、本人の了解とってるんですかね。よくOKしたな。
| JIM | 2010/12/14 7:52 AM |
JIMさん
あ、そうだ。DRAMA聴かなくちゃ。
今日は、ABWHとUNIONをPCに取り込んだので、これを聴こうと思ってます。けっこう楽しみ(^_^)v
なるほど、マスターテープも永遠なわけないもんな。
にしても、エンジニアの耳と、プロデューサーのセンスを疑わざるえないものありますねえ・・・
χανι
| ザビエル | 2010/12/14 10:58 AM |


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